白斑、多汗症
尋常性白斑
*症状と原因
境界がはっきりして皮膚の色が白く抜けた白斑は体のどの部位にも発生することがあり、形や大きさは様々です。皮膚の色を作るメラノサイトが少なくなったり消えたりすることで白斑が起こりますが、その原因はわかっていません。自己免疫がメラノサイトを攻撃するといったことが考えられています。
*検査と治療
ステロイドやタクロリムスの塗り薬や、紫外線を当てる治療を行います。治療が難しいことも多く、カバーメークアップを用いて白斑を隠す方法もあります。
多汗症
*症状と原因
特に原因のない原発性多汗症と甲状腺機能亢進症など基礎疾患があることで起きる多汗症があります。手のひら・足の裏に精神的な緊張で多量の発汗があるものを掌跡多汗症と言い、腋窩多汗症は左右対称性に両脇から多量の発汗を認めます。掌跡や腋窩など局所多汗症の診断基準として①最初に症状が出るのが25歳以下、②左右対称性に発汗がある、③睡眠中は汗が止まる、④1週間に1回以上は多汗を感じる、⑤家族歴がある、⑥多汗によって日常生活に支障をきたす、の6項目のうち2項目以上が当てはまるものとされています。
*検査と治療
症状やこれまでの経過など問診を重点的に行います。ヨード液とでんぷんの粉末を用いて発汗の範囲や重症度を検査することもあります。塩化アルミニウム液の外用やボトックス注射などの治療ほか、保険適応での腋窩多汗症、手掌多汗症の塗り薬があります。汗で悩んでいる方は気軽に相談してください。