にきび・酒さ
にきび
*症状と原因
白くぶつぶつして毛穴が詰まった状態の白ニキビ、アクネ菌が増え炎症を起こした赤ニキビと膿が溜まった黄ニキビがあります。炎症した後は色素沈着という赤色~茶色の色が残った状態となり完全に消えるまでには半年ほどかかります。毛穴には脂腺という皮脂を分泌する腺がついており、皮脂の分泌が増えると毛穴が詰まり白ニキビとなります。思春期は皮脂の分泌が増えるためニキビができやすくなり、ホルモンバランスの乱れやストレスも皮脂の分泌が増える原因になります。
*検査と治療
クレーター状に残ったニキビ痕を改善させることは難しいため、ニキビができる予防をすることが重要です。毛穴の詰まりを改善させるアダパレンや過酸化ベンゾイルの外用をベースに、ニキビの状態に合わせて抗菌薬の内服・外用、漢方薬の内服などを組み合わせて治療します。アダパレンや過酸化ベンゾイルの使用では刺激の症状がよく起こりますので外用にコツがあり、刺激があった方でも工夫すれば外用を続けることもできますので外用の指導や状態をみながら外用の方法を変更していきます。
酒さ
*症状と原因
頬や鼻が一時的に赤く色づくことが慢性的に続く状態で、「あから顔」とも呼ばれます。進行すると拡張した線状の赤い毛細血管が増え、ニキビのようなぶつぶつができることもあります。原因はわかっていませんが症状を悪化させる悪化因子があり、紫外線やストレス、唐辛子やカフェインなど刺激物の摂取などがわかっています。また、不適切なステロイド外用でも酒さによく似た症状が現れることがあります。
*検査と治療
悪化因子を避けることが重要で、日焼け止めをきちんと使用する、摩擦や刺激しないなど日常のスキンケア指導を徹底します。メトロニダゾール軟膏や抗生物質、漢方薬の内服を行いますが、症状は難治性です。保険診療外になりますがアゼライン酸外用やレーザー治療で効果がある例もあります。